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海外派遣メンバー

海外派遣メンバー・インタビュー
#04

丁 明 助教

奈良先端科学技術大学院大学

インタビュー 2018年3月12日

常に新しい世界を勉強できる魅力

小学校1、2年生のころにはBASICを使った簡単なプログラミングをしていたという。5歳上の兄をまねて、名前を検索するとその人の情報を表示するアドレス帳のようなものを作った。「たくさん暗記しなければならない科目は苦手でしたが、一度ルールを覚えると論理的なつながりで発展させていける理系分野は得意でした」。自分も助教として大学で学生の教育に携わるようになり、学生が好きなこと、興味を持っていることをうまく見つけ出して、研究に結びつけてあげようと心がけている。「自分が得意な分野でないと、やる気は続きませんからね」

自由に、最先端のことを学べるのが研究者の魅力

中国の大学で機械工学を学び、日本に留学してからロボット研究に本格的にとりくんだ。大学院から奈良先端科学技術大学院大学に進み、研究室の先輩たちの格好良さに惹かれた。

「ドクターの先輩には、コンピューターグラフィクス(CG)やウェブページの作成、機械を自分で設計するなど、いろんなことができる人たちがいました」

いつも自分の興味をアンテナに、最先端のことを学び続けることができるのが研究生活の魅力だという。

大学院ではパワーアシスト装置を使って、ピンポイントで特定の筋肉だけを鍛えるテーマに取り組んだ。その間、研究中心の不摂生な生活がたたって太ってしまったそうだ。「身体が絞れていない自分が筋肉の研究成果を発表しても説得力が落ちそうなので、それからは大学の周辺を走ったりして身体を鍛えるように心がけています」

2017年から米カーネギーメロン大(CMU)に派遣されて研究している。小さなセミナーでは、高名な研究者の発表の途中でも、飲み食いしながら学部生が遠慮なく質問を挟み込む自由な雰囲気があふれていた。「日本の大学院生は、自分の指導教官は誰々先生だと言う。一方、CMUの大学院生は、一緒に仕事しているのは誰々さんですと説明する。研究に対する態度、自立度の違いも感じました」

ロボットと人の「いい関係」を探る

CMUでは、2人の人物の動き方が似ているのか、コンピューターで判断する研究をしている。「男性か女性か、子どもなのか、高齢者なのかで動き方は全部違ってくる。アニメを作っている人には頭に入っている特徴があります。彼らの知識を参考にして、コンピューターで、動作の似ている度合い、違う度合いを測れるようにしたい」

患者が歩く様子を見るだけで、どんな病気が潜んでいるか見抜く医師の経験をコンピューター上でも実現したり、高齢者やスポーツ選手のトレーニング成果を評価したりする応用にもつながるという。

将来は、人とロボットの相互関係をさらに詳しく探りたい。「ロボットが、人をどんなふうに助けると人は楽しく、気持ちよく感じるのか。人間の反応をくみとって、ロボットに理解させるにはどうしたらいいか。様々な領域の研究者と一緒に研究を深めたい」。中国、日本、米国で研究し、広い人脈を持つ強みが生かせる先端領域だ。